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誰が贈与を受けるのかで登記も変わってくる

いずれにしても、2013年なら合計3700万円まで非課税で贈与を受けられるのですから、親にある程度の資産がある場合には、一度相談してみるべきでしょう。あまりいい表現ではないかもしれませんが、親の財産は親が生前に使い切らない限り、いずれは子どもに相続されるものです。それも、親が70歳、80歳と高齢になったときには、子ども世帯も孫が独立し、生活にもある程度余裕が出てくる年代になっていることが多いと思います。しかし、ほんとうに子どもたちがお金を必要としているときに贈与を受けられてこそ有り難みが増そうというものです。

親にとってみても、それで子どもや孫が幸せになれるのであれば、多少の援助は惜しまないのではないでしょうか。子どもや孫からみても、一番苦しいときに親が助けてくれれば、将来親が高齢になったときにも面倒をみようという思いが強くなるはずです。この相続時精算課税制度の活用は、親にとっても子どもにとっても十分にメリットのある制度だと思います。「親には迷惑はかけたくない」という気持ちを持つのは立派ですが、その結果、資金計画や返済計画に無理が生じて、ローン破綻などに陥った場合、結果的に親に迷惑をかけることになってしまいます。

そうでなくても、親の援助を受けることで、ひと回り大きな住まいを手に入れたり、より便利な場所に住まいを入手できるようになる可能性もあります。せっかくの制度ですから、一度は親に相談してみてはどうでしょうか。この特例を使って親から贈与を受けて買うときに注意が必要なのは、誰が贈与を受けたのかを明確にして登記するということです。たとえば、5000万円の購入価格のうち、頭金500万円、ローン2500万円は夫の名義で、残りの2000万円は妻が妻の親から贈与を受けたという場合には、夫が3000万円、妻が2000万円の出資ですから、夫が5分の3、妻が5分の2の割合で共有名義で登記する必要があります。

これを、すべて夫名義にすると、妻から夫に贈与があったとして、贈与税の対象にされかねないのです。なお、この相続時精算課税制度や暦年課税の非課税枠を利用して贈与を受けた場合には、翌年の確定申告時期までに申告する必要があります。その際に必要な書類は下記にある通りです。なお、相続時精算課税制度や暦年課税の非課税枠を利用すれば、税額がゼロになる場合でも申告が不可欠です。申告しないでいると、税務署から住宅を取得したときの資金に関する「お尋ね」がやってきて、あたふたすることになりかねません。早めに必要書類を準備して、確実に申告するようにしてください。