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フラット35適合物件なら安心感が高まる

このほか、フラット35を利用するためには、機構が定める技術基準を満たしていることという条件もあります。これは、従来の公庫融資の基準とほぼ同様の内容であり、建築基準法で定める最低限必要な基準以上のもので、これをクリアしていれば多少なりとも安心感が高まります。この技術基準を満たしているかどうかに関しては、第三者機関による物件検査を受けてそれに合格する必要があります。そのための検査手数料が必要で、これは物件や検査機関にもよりますが、通常は2、3万円程度ですむようです。ただし、最近は事前にこの検査をクリアしているため、個別の検査は必要のない物件(フラット35登録マンション)も若干ずつですが増えてきています。

以上の枠組みは機構が決めるため、どの金融機関で申し込んでも共通の条件になります。これに対して、金利や融資手数料は金融機関が独自に決めることができます。たとえば、金利に関しては、2013年5月でみると、返済期間21年以上は1・81~2・76%までとなっています。金融機関によってこのフラット35を積極的に増やしていこうという方針の金融機関は金利を低く設定していますし、どちらかといえば自前のローンのほうに力を注ごうとする金融機関は高くなる傾向があり、こうした違いが生じています。ですから、利用者としては住宅金融支援機構のホームページなどで各金融機関の最新の金利情報をチェックして、自分か利用できる金融機関のなかで、どこが一番金利が低いのかなどの情報を確認しておく必要があります。

担が少ないほうがいいのかも、十分に検討しておく必要があります。というのも、通常、住宅ローンは自分たちが買おうとしているエリアを営業対象とする支店がないと利用できないのが普通だからです。したがって、三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行などのメガバンクのローンを利用したいと思っても、自分が買おうとしている都市に支店がないと利用できないことが多いのです。支店網を持たないノンバンクなどでは、担保評価を外部機関に委託するなどの形で、できるだけ広い地域で利用できるように配慮していますが、それでも大都市圏などに限られることが多いようです。そうなると、地方都市などでは、結局、地元の地方銀行や信用金庫などに限定されてしまうこともあるので注意が必要です。また、融資手数料も若干異なっています。3万円台から5万円台が多いのですが、なかには10万円台のところもあります。

さらに、後に詳しくふれますが、「ディスカウント方式」を採用、当初の事務手数料を高くして、その分金利を低くしているところもあります。当初の負担が多少重くなっても、金利が低いほうがいいのか、それとも多少金利が高くても、当初の負担が少ないほうがいいのかも、十分に検討しておく必要があります。このように金融機関によって金利や事務手数料にはかなりの幅があります。旧住宅金融公庫の融資はどの金融機関で申し込んでも同じ金利、同じ手数料でしたが、フラット35はそうはいきません。事前にさまざまな点から各金融機関の条件などをチェックして比較検討した上で決めるようにしなければならないわけです。なお、フラット35(買取型)の融資条件については、2007年4月の独立行政法人化に合わせて、次のような改定が行われています。

①融資割合が従来の8割から9割に引き上げられた。したがって、1割の頭金で購入が可能に
②ガン、心筋梗塞、脳卒中の三大疾病保障を付けることができるようになった。ただし、一定の保険料の支払いが必要
③抵当権設定登録免許税が非課税だったのが、課税されるようになった。税率は借入額の0・1%

このフラット35には、「フラット35S」と呼ばれる優良住宅取得支援制度があります。通常のフラット35の適合条件に合致していると同時に、省エネ性能などに優れた住宅の金利を引き下げるというものです。金利AプランとBプランがあり、Aプランは当初10年間、Bプランは当初5年間、金利が0・3%引き下げられます。それぞれに、次の条件のうちいずれかひとつを満たしている必要があります。

①金利Aプラン
・「エネルギーの使用の合理化に関する法律」に基づく住宅事業主の判断基準(通称・トップランナー基準)に適合する住宅
・長期優良住宅
・耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)3の住宅
・高齢者等配慮対策等級4以上の住宅(共同住宅の専用部分は等級3でも可)

②金利Bプラン
・省エネルギー対策等級4の住宅
・劣化対策等級3の住宅で、かつ、維持管理対策等級2以上の住宅(共同住宅については、一定の更新対策)
・耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上の住宅
・免震建築物
・高齢者等配慮対策等級3以上の住宅

いずれもさほど厳しい基準とはいえず、実際にフラット35を申し込む人の8割前後はこのフラット35Sだそうです。入居後の安全・安心などが高まる上、金利も低くなるのですから、ぜひともフラット35Sを利用できる物件にしたいものです。さらに、2009年の長期優良住宅制度のスタートに合わせて、長期優良住宅と認定された物件に関しては、最長50年までの返済が可能な、「フラット50」を利用できるようになりました。この50年返済を利用できるのは購入額の6割までに限られますが、不足分は通常のフラット35やフラット35S、その他民間ローンなどを利用できます。ただ、必要額の6割までに限られる上、フラット35より金利が若干高くなること、利用できる機関がまだ少ないこと、また一戸建てでは長期優良住宅が増えているものの、分譲マンションでは極めて少ないことなどもあって、フラット50の利用は期待されたほどには増えていないようです。