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フラット35S金利引下げなどで利用者が急増している

このフラット35は、先にもふれたように民間金融機関を通して申し込むことになります。制度がスタートした当初は、利益幅の大きい自前のローン販売に力を入れるため、フラット35を扱わない金融機関もありましたが、最近ではメガバンクから信用金庫・信用組合までほとんどの金融機関が扱うようになっています。加えて、預金機能を持たない住宅金融専門の、いわゆるモーゲージバンクも多数参入しています。フラット35を利用するときの手続きの流れは、利用者は民間金融機関に借入れの申込みを行い、金融機関では機構の定めるフラット35の基準に照らして申込人に関する審査を行います。その審査結果は1、2週間程度で出て、本人に通知されます。それを踏まえて先にふれた機構の技術基準に合致している物件かどうかの審査を行います。

最初に設計図面を提出して検査の申請を行い、合格してから着工という段取りになります。その後も中間検査、竣工検査を経て融資契約、資金受取りという流れです。利用者数は2008年度までは減少傾向でしたが、2009年度には急増しています。2009年度は新築住宅の着工戸数が45年ぶりに年間80万戸を割った年ですが、そのなかでフラット35だけが急増した背景としては、何よりフラット35Sなどによる金利引下げ効果が大きかったようです。以前はせいぜい年間数万件だったものが、2010年度~2012年度は年間の申込み件数が10万件を超えました。金利引下げ制度の影響がいかに大きいかを物語る数字といっていいでしょう。

民間金融機関はフラット35の取扱いを広げる一方で、自前の独自ローンの充実にも力を注いでいます。先にもふれたように、銀行としては機構と提携のフラット35はあくまでも手数料ビジネスであり、本来的には自前のローンの利用者を増やしたいというのが本音。その利用者拡大の決め手としてほとんどの銀行が実施しているのが、金利引下げ制度です。一定期間に限定してのキャンペーンとして、一定条件を満たす人を対象に金利を下げているわけです。変動金利型であれば店頭表示金利2・475%から1・6%引き下げて0・875%にする、固定期間選択型3年ものなら本来は2・70%のところを1・60%下げて1・10%にするといった具合です。